靴の製法
ハンドソーン・ウェルテッド製法
Hand sewn Welted constructionction
靴の製法はマッケイ、ウェルテッド、ステッチダウン、セメント系に大別され、
履き心地、堅牢性、テイスト、用途を決定します。
【製 法】
昔ながらの手作業によりウェルト(押縁)を縫い付けます。
ウェルテッド製法の原形で、19世紀後半にグッドイヤーウェルテッド製法のミシンが開発されて大量生産できるようになる前は、 職人が一針一針縫っていました。 履き心地の良さなどから、近年その価値が見直されるようになりましたが、完成するまでに非常に時間がかかり、必要とされる技術の高さなどからその貴重さは益々高まっています。
ハンドソーン・ウェルテッド製法
グッドイヤー・ウェルテッド製法
【特 長】
1. 返りが良い
リブとよばれるパーツを使用せず、ウェルトを中底に直接縫いつけているために底の返りが良く、履き心地がとても軽く感じられる。
(グッドイヤー・ウェルテッド製法はリブがあるため、返りが悪く無理に曲げるとリブが剥がれてしまうことがあります。)
2. 耐久性が良い
リブが中底から剥がれたりせず、アッパー(甲革)、ライニング、ウェルトが中底にしっかり縫いつけられているため非常に耐久性に優れ、修理も可能である。地面から靴内部に達する縫い目がないために耐水性に優れる特徴もあります。
3. フィッティングしやすく、足当たりがソフト
グッドイヤー・ウェルテッド製法より、中物コルクが薄いので経年によるコルクの沈み込みが少ないので履き始めからジャストサイズを履くことができます。
したがって始めから柔らかい足当たりを実感していただくことができ、革の中底が履くほどに足に馴染む特徴があります。
(グッドイヤー・ウェルテッド製法の場合、コルクの厚みが4〜5mmあるため、コルクの沈み込みを考慮して履き始めはかなりタイトなフィッティングとなります)