靴の製法
マッケイ製法
Mckay construction
靴の製法はマッケイ、ウェルテッド、ステッチダウン、セメント系に大別され、
履き心地、堅牢性、テイスト、用途を決定します。
マッケイ製法
【製 法】
イタリアの伝統的製法。アッパー(甲革)、インソール、アウトソールを一度に縫い付けます。
コバの張り出しが少なく、返りが良いのが特長です。 高級靴を作る製法としてグッドイヤー・ウェルテッド製法と並んで独自の地位を保っています。 モカシーノ、ボロネーゼ製法などはマッケイ製法の派生形のひとつで、それぞれアッパーの仕立てを変化させたものです。
【特 長】
1. 返りが良い
構造が簡単なため、中底・表底にいろいろと工夫する事ができます。また、この特長に合わせてカーフなどの柔らかい素材が使われることが多いです。
2. 繊細で軽快な靴が多い
製法の特長を生かすために、特別柔軟な素材が使われることが多く、軽くてしなやかなイメージが出ます。
3. 水が染み込みやすい
底縫いが表底から中底を通しているため若干水がしみこむ場合があり、履き方や手入れなどに注意が必要です。
マッケイ製法モカシーノ製法
【本モカシーノ製法】
(手縫いオンザラスト・モカシーノ)
1枚の革を袋の様に包み込み、一針一針、キリで穴を開けながら手縫いします。 足に馴染み易く、ソフトな履き心地と返りの良さが特長です。
木型を入れて手縫いするモカシーノ製法を、特に “本モカシーノ” と呼びます。
【Wモカシーノ製法】
1枚の革を袋状にミシンでまとめる機械式モカシーノ。
足に馴染み易く、ソフトな履き心地と返りの良さが特長です。 熟練のミシン技術を要しますが、すっきりした印象に仕上がるのが特長です。
マッケイ製法ボロネーゼ製法
【ボロネーゼ製法】
柔らかいライニング(裏革)を袋仕立てにして、足を包み込むような履き心地が特長です。 イタリアのボローニャが発祥なことから、“ボロネーゼ”製法と呼ばれています。
アウトソールはマッケイ・ミシンで縫いつける方法と接着剤で貼り付ける方法があります。